瀬戸内 開 blog 〜面白き事もなき世を面白く〜

小説家 瀬戸内開のブログ。「新米オジン・クラーク救急医療現場を行く」 文芸社より刊行。2016年4月、紀伊国屋・三省堂書店にて発売。

川柳の会という催しに誘われて

 昨年の晩秋、子育て支援仲間のご婦人に強引に誘われ「川柳水曜会」なるものの例会に参加した。最近幾つかのテレビ局が「川柳」や「俳句」を芸能人とかお笑いタレントを並べて面白おかしく放映している番組を見たことはあったが、この様な催しに参加してまで川柳・俳句を作ってみようという気は更々起きなかった。 

 遥か昔、中学・高校生の頃に「万葉集古今集」などを習い今も数首記憶している詞はあるが、何しろ体育会系育ちで文科系とは縁がうすかった。

 この度「川柳」の誘いもあまり気はすすまなかったが、子育て支援のメンバー中ベテランランクのご婦人から声を掛けられて断り切れなかった次第。

 それでも昨年10月の例会から参加し始め、11月・12月・新年と一応欠席することなく「ああでもない・こうでもない・いやちょっと違うかなぁ・・・」などと無い頭を捻くり廻しながら「信濃町のシニア館」へと重い足を運んできた。

 「シニア館」が例会の場所ということでご理解頂けると思うが、読者皆さんの想像通り私以外は全て女性だが「うら若き黒い瞳の娘さん」などは一人として見当たりません。(泣き笑い)そこはまさに「綾小路公麿」の世界そのもので此のことが更に私の足を重くしている理由です。でもこんなこと書いていたら後で「針千本・袋叩き」どころではすまないかも・・・。

 前置きがやや長くなりましたが発表句の羅列です。

10月28日 「席題:狭い」

* 片隅で 熟女と交わす 逆ナンパ 

(* 逆ナンパ 頬をよせあう 隅の席 うん!男女コソコソだからこっちだね ) 

* 幼子が 競い争う 隠れ基地 (特選句でした)

11月25日 「宿題:ふわふわ」

* 右に花 左に蝶や 気もそぞろ  

* 紋黄蝶 小春日の街 どこへゆく 

* 赤ちゃんの 頬に唇 そっと寄せ (特選句でした) 

「席題:年末」

* 紅白を マンネリと揶揄 だけど見る 

* 婚活か 女子会の輪か そこ此処に (年末だけじゃないね、一年中だ) 

12月23日 「宿題:ぜいたく」

* 縮緬の 振り袖すがた 夢に見る

(* 縮緬の 振袖すがた 艶やかに うん!こっちだったね ) 

* 乗り鉄も 手がとどかない 七つ星 (特選句でした)

* お茶会に 水琴窟の おまけつき 

「席題:丸い」

* ドラエモン のび太もよける 四角づら 

(* ジャイアンだ のび太と逃げる ドラエモン だったかな? )

* 丸になり 四角にもなる 水の技 

1月27日 「宿題:お祝い」

* 夫婦和し 金婚の日を 迎えたり  

* 初詣 宙を飛び交う お賽銭  

* 初孫の お宮詣りに 贅尽くす 

「席題:中(字結び)」 

* 真ん中を 歩けば抜ける とんち橋 (特選句でした)

* 中よ来い 中さえ来れば 大三元 

* 中来れば 大三元と 指に汗

 2月24日(予定日)「宿題:こだわり」 

* 老いてなお 若き娘御 目が追いて 

* 凶だ凶 何で俺だけ 除け者に 

* 凶が出た 気にするなとて 凶は凶 

* 妻畳 入れ替えたくも 銭はなし