瀬戸内 開 blog 〜面白き事もなき世を面白く〜

小説家 瀬戸内開のブログ。「新米オジン・クラーク救急医療現場を行く」 文芸社より刊行。2016年4月、紀伊国屋・三省堂書店にて発売。

「辛い・悲しい・悔しい・・・神様!懺悔・祈り・・・希望・光・幸せ」ー或るうら若き女子大生の呟きー

 昨年とある有数な国立女子大学の学生と知り合いになった!

 人は生まれ育つ環境の中でその人の思いや意思に反した色々・様々な壁に遮られ閉ざされ、挫折・遠回り・突き破る等々の葛籐・生きざまのもつれを掻い潜り今の自分を生きて来ている。思い出したくもない数々のキズが心の片隅には潜んでいる。

 かと思えばほっと口元がほころぶような思い出もそこここに出て来たりもする。

 が、総じて明るい思いよりも暗い・辛い・思い出したくない思いのほうが心のおおいははるかに大きいような気がしてならない。

 勿論、逆の人も当然ながら相当数はいる。「あの頃は楽しかったなぁ~、あの思いは一生忘れられない」とその思いに浸りつづけ生きている人達もたくさんいる。

 人は様々である、だが皆々その人その人の生き方である!

 人類は万物の霊長と豪語・嘯く輩がいるが、私は人類が万物の霊長などとは決して思ってなどはいない!

 何故なら、万物の霊長ならば霊長同士がいがみ合う・戦いあう・命を奪い合うなんてありえないでしょう!違いますか?

 人類は万物つの霊長などではなく、たまたま一種類動物が「脳」の進化・発育の過程であらゆる生物に抜きんでたと驕り高ぶっているだけに過ぎません。

 ただ、一つだけ他の生きものと唯一異なるところは「人類だけが自らの生・命を自ら絶っ能力を持っている」といった一点だけです。

 ベースは宇宙、なかんずく銀河系の中の太陽系です。短絡的に言えば太陽がもしも消滅すれば人類はおろか霊長など全く「何それって」感じで宇宙のチリ同然でしょうね!

 ですが人類はそんな際どい宇宙の刹那に生きています。太陽は無くならない、地震来るかもしれないけど多分自分は大丈夫!とほとんどの人はアンノンノに生きています。私もそんな一井人かもしれません。

 元に戻りましょう、宇宙の砂粒以下の些細な生き物が「生き方に」悩んでいるようです、個々の生です、個々がせい一杯生きようとしています。

 親・諸先輩がその個々に失敗のないようにと色々様々ダメダシを教えます、其処に新しい生の生き方と生のベテランとのギャップが衝突し、千さ万別の親子の離反・融合の劇場場面が展開されていくような今日的生きざま模様です。

 親子は決して「敵対などしていません」相互の価値観が行違っているに過ぎないのですが、その差がお互いの話し合い・コミュニケーションの不具合でただ理解しあえないだけなのです。

 大切な親子です、そう大切な親子ならじっくり話し合えば親子納得の決論は左程時間を要しません。要はお互いがお互いを本当に大切ならば相互がきちっと向かい合い意見・主張を述べ合うことでしょう。

 ただ時間差・時代差・親と子といった差はなかなか埋め尽くせなく、相互の建設的理解・思いやりの心が必要でしょうね!

 自分の人生・今日に満足している親は自分が歩んできた道を子供達に同じように歩ませようとするでしょう、自分の人生・今日に満足していない親は自分のようになってはならない、してはならないと子供達に自分が辿った道とは違った生き方を求めるのでしょうね?

 ですが、ここに双方の親御さん達に重大な過ちが潜んでいます。

 それは何でしょう!ちょつと、ご理解を頂きずらいかもしれませんね・・・

 それはどちらの親御さん方も、ご自分たちの子供さん方を、親御さん達がご自分の自由自在に育てられると・またご自分の思う方向に育て上げられるとの、間違った思い込みで子供さんたちを育てていることが、間違いの元・元凶なのです。

 先ず、子供が自分のものだとの思い込みから間違いが始まります。

 お母さん方が10ヶ月近くお腹の中に育んで来て生まれ出てきたお子さんですから「私の子・宝物・大事に育てなくては」とお考えになって当然です。ですが、生まれてきたお子さんは、お母さん・お父さんとは【別人格の新しい人】なのです。

 乳幼児の頃まではまだ生まれたての小動物ですが、だんだんと育っていくに従い「自我」・自質」が備わり始めその子の人格が目覚めてきます。いつまでも私の可愛子ちゃん・宝物と思い続けていると「親子間に亀裂」が出始め、年月とともに拡大しその修復が難しくなっていくことでしょう。

 生まれ出たお子さんのDNAはご夫婦だけのDNAではないでしょう、ご夫婦の先祖伝来の様々なDNAが何時どこで誰に発露するか分かりません。その意味ではご夫婦とは似ても似つかない子どもさんも生まれ出てきて不思議ではありません。

 人は偉そうにいっても、人は単に動植物の一種類です!性の営みで次の世代へと順次後継を次の世代に送り出します。これは多分太陽の消滅か、或いは地球上から人類が人類を滅ぼさない限り永遠に繰り返されることだと思われます。

 話を元に戻しますが前述のような事柄で、人の世は世代が繰り返し繰り返され続けても多分似たような類似事情は無くならないのではと逡巡する次第です。 開